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     第6回 2005年2月6日(日) 
『その日、吉原美春は脅されていた。』 
 
今回は、少し時間をさかのぼって、昨年末のお話。 
 
12月末、私達は1つの公演を控えていました。 
ルーキーズシアター『赤のソリスト』 
基本は名前の通り[新人公演]なのだけど、本番を観て頂いたお客様はご存知の通り、前回のルーキーズには 
[シークレットステージ]と言うのがありました。 
普段本公演に出演している劇団員(暁、航介、兄さんetc)が出演する、まぁ言うなら特別ステージです。 
ふれる〜じゅには、女優が少ないので数名、客演さんをお願いしました。 
その1人が[吉原 美春]です。 
彼女はちょうど1年前の「ブルーストーン」より参加してくれている、もぉお馴染みの女優さん。 
スラッと伸びた手足と、誰にでも好かれる愛嬌が印象的です。 
…って美春の紹介は、このお話にはあんまし関係ないのよ(苦笑) 
 
ソリスト本番前日のお話なのよ、今回は。 
 
って、ほんとにこのコーナー[稽古場日記]じゃなくなってる…。 
まぁ題名の下に注意書きも加えたし、いっか。 
こーやって私は自分を甘やかしながら生きてますm(_)m 
 
って、ほんとに私の話ってマトからどんどん外れてく。 
ほんと散漫、私の頭の中…(涙) 
 
本題に戻そう。 
時は2004年12月21日。 
ソリスト小屋入り前日。 
 
 
「明日、遅刻したら劇団員ね?」 
 
ふれる〜じゅは芝居を観て頂ければわかる通り、キャストの半分位が客演さんです。 
実力のある、魅力的な客演さんのお力をお借りして成り立っております。 
ですから?やっぱり?ぶっちゃけそんな方々が劇団員になってくれれば嬉しいワケで…。 
ウチの代表は時おり、冗談なのか本気なのかよく分からない口調で 
「で、いつウチに入るの?」 
と客演さんに尋ねます。 
美春も例外なく、尋ねられる1人です。 
ただ彼女の場合は、他の客演さんと少し扱いが異なります。 
 
「明日、遅刻したら劇団員ね?」 
「いつ入るの?」と聞かれるのではなく、[遅刻したら劇団員]決定です。 
あぁ美春…何でこんな扱いになっちゃったんだろ……。 
 
「しませんよ〜、今日は早く眠りますっっ!」 
誤解を招かない様にちょっとフォローするならば、美春は普段、別に時間にルーズな娘ではありませぬ。 
プライベートで待ち合わせる時なんて、大抵遅れるのは私のほう… 
美春、いつもご迷惑をおかけしとりますねm(_)m 
 
 
でもね、美春ちゃん。 
なぜか大切な時に限ってやっちゃうんですよ。 
寝坊、もしくは迷子…。 
 
通し稽古、最終稽古、そして小屋入り当日。 
いますよね?ここぞって時にヌケてる人。それそれ。 
 
「しませんよ〜、今日は早く眠りますっっ!」 
「いや、それで集合30分前とかから待たれてたら、それはそれでヘコムから。」 
代表は冗談半分で言う。 
そして、当日。 
 
 
吉原 美春。3分遅刻なり。 
 
やっぱり迷子…。 
あぁ美春、30分も前に駅に着いてたのに…。 
あぁ美春、そんなに難しい道でもないのに…。 
 
「遅れてすみませんでした!!」 
必死に走って来たらしい美春は、息をきらせながら謝る。 
美春の懸命な謝罪とはウラハラに、ニヤニヤ笑う劇団員達は、声を揃えて言った。 
 
「入団おめでとう!!」 
「……え?マジで?」 
 
ネタです。 
あ、いや[入団する]とゆーとこだけネタです。 
後はほんとです。 
さすがに、大切な客演さんを[ネタ]で入団させる訳にはいかない。 
でも美春はその後1日中、涙目で 
「ゆりちん、あれホントかなぁ?私入団かなぁ?」 
と私に聞き続けました。 
 
 
美春は今でも、脅されます。 
「明日、遅刻したら劇団員ね?」 
 
皆様、遅刻にはくれぐれもご注意あれ。 
やばい、これ書いてたら、私が仕事に遅れそう(>_<)〜いってきまーす!!  |